生成AIが作った画像や文章が既存の作品に似ていた場合、著作権侵害が成立するために必要とされる2つの要件とは。
問題文・答え・解説をまとめて読む(全10問)
Q1第1章 AI(人工知能)
機械学習の学習方法にはいくつかの種類がある。入力データと、それに対応する正解(ラベル)の組を大量に与え、入力から正解を予測できるようにモデルを訓練する手法は何と呼ばれる?
- 強化学習
- 教師なし学習
- 教師あり学習
- 転移学習
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答え:3— 教師あり学習
正解は教師あり学習です。入力データと、それに対応する正解ラベルの組を大量に与え、入力から正解を予測できるようモデルを訓練する手法を指します。画像に写っているものを当てる画像認識や、迷惑メールの判定などに使われます。対して教師なし学習は正解ラベルを与えずデータの構造やパターンを見つける手法、強化学習は環境の中で得た報酬をもとに試行錯誤で行動方針を学習する手法で、いずれも正解ラベルを前提としない点が教師あり学習と異なります。転移学習は、あるタスクで学習した知識を別タスクに応用する手法です。
Q2第2章 生成AI
生成AIの中には、テキストだけでなく画像・音声・動画など複数の異なる種類のデータを、単一のモデルで横断的に理解したり生成したりできるものがある。こうしたAIを指す言葉はどれ?
- ファインチューニング
- マルチモーダルAI
- アンサンブル学習
- 転移学習
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答え:2— マルチモーダルAI
正解はマルチモーダルAIです。テキスト・画像・音声・動画など、複数の異なる種類(モダリティ)のデータを単一のモデルで横断的に理解・生成できるAIを指します。画像を見せて質問したり音声で対話したりできるサービスが代表例です。ファインチューニングは学習済みモデルを追加データで調整する手法、アンサンブル学習は複数モデルの予測を組み合わせて精度を上げる手法、転移学習はあるタスクで得た知識を別タスクに応用する手法で、いずれも扱うデータの種類の多さを指す語ではありません。
Q3第3章 現在の生成AIの動向
生成AIサービスの中には、対話や文章作成に加えて長文の分析・要約に強いとされる「Claude」がある。このClaudeを開発している企業はどれ?
- OpenAI
- Meta
- Anthropic
- Google DeepMind
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答え:3— Anthropic
正解はAnthropicです。AnthropicはOpenAIの元研究者らが2021年に設立した米国のAI企業で、対話型の生成AI「Claude」シリーズを開発・提供しています。OpenAIは「ChatGPT」を、Google DeepMindは「Gemini」を、Metaは「Llama」をそれぞれ開発しており、いずれも生成AI分野の主要企業ですが、Claudeの開発元ではありません。安全性を重視したAI開発を掲げている点がAnthropicの特徴として挙げられます。
Q4第4章 情報リテラシー・基本理念とAI社会原則
個人情報保護法には、特定の個人を識別できないように加工し、かつ元の個人情報に復元できないようにした情報について、一定の基準を満たせば本人の同意を得なくても第三者に提供できるとする区分がある。この情報区分の名称はどれ?
- 要配慮個人情報
- 仮名加工情報
- 個人関連情報
- 匿名加工情報
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答え:4— 匿名加工情報
正解は匿名加工情報です。個人情報保護法が定める区分で、特定の個人を識別できないよう加工し、かつ元の個人情報に復元できないようにした情報を指します。個人情報保護委員会のFAQは、匿名加工情報は『個人情報』に該当しないため本人の同意を得ずに第三者提供できるとしています。これに対し仮名加工情報は、原則として第三者提供が禁止されている点で異なります。要配慮個人情報は人種や病歴など特に配慮を要する個人情報、個人関連情報は生存する個人に関する情報のうち個人情報に該当しないものを指し、いずれも匿名加工情報とは別の区分です。
Q5第5章 テキスト生成AIのプロンプト制作と実例
生成AIへの指示(プロンプト)を工夫する技法には、例を一切示さない「ゼロショット」や、複数の例を示す「フューショット」がある。これらの中間にあたり、模範解答となる例をちょうど1つだけ示してから本番の質問をする技法の名称はどれ?
- チェイン・オブ・ソート
- ワンショットプロンプティング
- ロールプロンプティング
- ネガティブプロンプト
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答え:2— ワンショットプロンプティング
正解はワンショットプロンプティングです。模範解答となる例をちょうど1つだけ示したうえで、本番の質問や指示を続ける技法を指します。例を一切示さないゼロショットと、複数の例を示すフューショットの中間に位置し、モデルは示された1つの例から入力と出力の対応パターンを推測します。チェイン・オブ・ソートは答えに至る途中の考え方を順を追って出力させる技法、ロールプロンプティングはAIに特定の役割を演じさせる技法、ネガティブプロンプトは画像生成で除外したい要素を指定する技法で、いずれも例の数で手法を分類するものではありません。
Q6第2章 生成AI
OpenAIは2023年、文章だけでなく画像も入力として受け取れるようになった新しい言語モデルを公式サイトで発表した。この「GPT-4」が発表された日付はどれ?
- 2023年1月5日
- 2023年11月6日
- 2023年3月14日
- 2023年6月13日
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答え:3— 2023年3月14日
正解は2023年3月14日です。OpenAIはこの日、画像とテキストの両方を入力として受け取り、テキストを出力できる新しい言語モデル「GPT-4」を公式サイトで発表しました。専門的・学術的なベンチマークの多くで人間レベルの性能を示すとされ、有料プランのChatGPT PlusやAPIを通じて順次利用できるようになりました。2023年6月13日はGPT-4に外部の関数を呼び出させる機能(Function calling)が追加されたアップデートの発表日で、GPT-4本体の発表日とは異なります。
Q7第3章 現在の生成AIの動向
画像生成AIの一つに「Stable Diffusion」がある。モデルの重みを含めてオープンソースで一般公開し、個人のパソコンでも動かせるようにしたことで注目を集めたこのサービスを公開した企業はどれ?
- Midjourney, Inc.
- Stability AI
- Runway
- Adobe
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答え:2— Stability AI
正解はStability AIです。2022年8月22日、Stability AIはHugging FaceやCoreWeaveと協力し、画像生成AI「Stable Diffusion」をモデルの重みごとオープンソースで一般公開しました。商用・非商用を問わず利用できる比較的寛容なライセンス(CreativeML OpenRAIL-M)のもとで配布され、個人のパソコンでも動かせたことから、画像生成AIの裾野を大きく広げました。Midjourneyは同じく画像生成AIを提供する企業ですが、モデルを非公開のサービスとして提供しており、Stable Diffusionの公開元ではありません。
Q8第1章 AI(人工知能)
AIの歴史の中で、クイズ番組で人間のチャンピオンに勝利したことが大きな話題になった出来事がある。2011年2月、米国のクイズ番組『Jeopardy!』で歴代王者2人を破り、賞金100万ドルを獲得したIBMのAIシステムの名称はどれ?
- Deep Blue
- AlphaGo
- Watson
- Tay
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答え:3— Watson
正解はWatsonです。IBMが開発した質問応答システムWatsonは、2011年2月14日から16日にかけて米国のクイズ番組『Jeopardy!』の歴代王者ケン・ジェニングス氏、ブラッド・ラター氏と対戦し、圧勝して賞金100万ドルを獲得しました。インターネットには接続されておらず、事前に取り込んだ2億ページ分の文書から自力で解答を導き出した点が注目されました。Deep Blueは1997年にチェスの世界王者に勝利したIBMのシステム、AlphaGoは2016年に囲碁のプロ棋士に勝利したGoogle DeepMindのシステムで、いずれもWatsonとは別のシステムです。
Q9第4章 情報リテラシー・基本理念とAI社会原則
生成AIが作った画像や文章が既存の著作物に似ていた場合の著作権侵害の判断は、AIを使わない通常の場合と同じ基本的な考え方があてはまるとされる。生成・利用段階で著作権侵害が成立するかどうかの判断において、ともに必要とされる2つの要件の組み合わせはどれ?
- 独創性と公表性
- 類似性と依拠性
- 新規性と進歩性
- 固定性と伝達性
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答え:2— 類似性と依拠性
正解は類似性と依拠性です。文化庁がまとめた『AIと著作権に関する考え方について』(2024年3月15日)は、生成AIが作ったものが既存の著作物の著作権を侵害するかどうかは、AIを使わない通常の場合と同様に、作風やジャンルの共通だけでなく表現が本質的に似ているかという類似性と、既存の著作物に接していたかという依拠性の両方が認められて初めて成立するという考え方を示しています。新規性と進歩性は特許権の要件、固定性と伝達性は著作物性を判断する際の一般的な観点で、いずれも著作権侵害の成立要件そのものではありません。
Q10第5章 テキスト生成AIのプロンプト制作と実例
生成AIのAPIには、出力を細かく制御するための設定項目がいくつか用意されている。そのうちの一つに、指定した文字列が出力に現れた時点で、それ以降の生成を打ち切らせるための設定がある。この設定を指す名称はどれ?
- トップp(nucleus sampling)
- ストップシーケンス
- コンテキストウィンドウ
- テンパラチャー
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答え:2— ストップシーケンス
正解はストップシーケンスです。生成AIのAPIで、指定した文字列(シーケンス)が出力中に現れた時点でそれ以降のテキスト生成を打ち切らせる設定を指します。OpenAIのAPIでは最大4つまでのストップシーケンスを指定でき、該当する文字列自体は出力結果に含まれません。会話の区切りや箇条書きの終わりなど、決まった位置で出力を止めたいときに使われます。トップpは出力候補を確率の累積割合で絞り込むパラメータ、コンテキストウィンドウは一度に参照できるトークン数の上限、テンパラチャーは出力のランダム性を調整するパラメータで、いずれも出力を打ち切る設定ではありません。