「ディープフェイク」という名前の由来になったのは、企業名でも技術名でもなく、あるものだった。
問題文・答え・解説をまとめて読む(全10問)
Q1第5章 テキスト生成AIのプロンプト制作と実例
生成AIの多くは、大量のテキストデータで学習された言語処理モデルを基盤にしている。この「LLM」という略称が指す正式な英語名称はどれ?
- Long Language Memory
- Linked Learning Mechanism
- Large Language Model
- Logical Language Mapping
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答え:3— Large Language Model
正解はLarge Language Model(大規模言語モデル)です。大量のテキストデータを学習し、文章の生成や要約、翻訳など幅広い自然言語処理のタスクをこなせる言語モデルを指します。ChatGPTやClaude、Geminiなどの対話型生成AIの多くは、このLLMを基盤に構築されています。Long Language Memory・Linked Learning Mechanism・Logical Language Mappingはいずれも実在する専門用語の略称ではなく、LLMの正式名称と紛らわしく作られた誤答です。
Q2第3章 現在の生成AIの動向
生成AIサービスの中には、ウェブ上の最新情報をリアルタイムに検索し、回答の根拠となった情報源(出典)を示しながら答えるものがある。こうしたAI検索エンジンとして知られるサービスはどれ?
- Perplexity
- Notion
- Figma
- Zoom
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答え:1— Perplexity
正解はPerplexityです。大規模言語モデルとリアルタイムのウェブ検索を組み合わせ、回答の根拠となった情報源へのリンクを示しながら答えるAI検索エンジンです。出典を明示する設計は、生成AIが事実と異なる内容をもっともらしく出力してしまうハルシネーション対策としても位置づけられています。Notionはメモ・ドキュメント管理、Figmaはデザイン制作、Zoomはオンライン会議のためのサービスで、いずれもAI検索エンジンではありません。
Q3第2章 生成AI
生成AIが登場する以前から使われてきたニューラルネットワークの構造の一つに、文章や音声のように時間や順序を持つデータを扱うため、過去の入力の情報を内部に保持しながら処理していく仕組みを持つものがある。この構造の名称はどれ?
- 畳み込みニューラルネットワーク(CNN)
- 決定木
- サポートベクターマシン
- 再帰型ニューラルネットワーク(RNN)
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答え:4— 再帰型ニューラルネットワーク(RNN)
正解は再帰型ニューラルネットワーク(RNN)です。文章や音声のように時間的な順序を持つ系列データを扱うために設計された構造で、隠れ層に再帰的なつながりを持たせ、それまでの入力の情報を保持しながら次の出力を予測します。Transformerが主流になる以前、機械翻訳や音声認識などで広く使われていました。CNNは画像の特徴抽出に強い構造、決定木とサポートベクターマシンは系列データの保持を前提としない別の機械学習手法で、いずれも時系列情報の保持を目的とした構造ではありません。
Q4第4章 情報リテラシー・基本理念とAI社会原則
生成AIに組み込まれた安全対策(ガードレール)を、特殊な言い回しや架空の設定を装った指示によって回避させ、本来なら拒否されるはずの有害な出力を引き出す行為を指す言葉はどれ?
- ファインチューニング
- ジェイルブレイク
- アノテーション
- サンドボックス
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答え:2— ジェイルブレイク
正解はジェイルブレイクです。生成AIに組み込まれた安全対策を、ロールプレイを装った指示や架空のシナリオなど巧妙な言い回しによって回避させ、本来なら拒否されるはずの有害な出力を引き出す行為・手法を指します。マイクロソフトは2024年、単一の防御策だけでは対応しきれず、入力のフィルタリングと出力の監視を組み合わせた多層的な対策が必要だと説明しています。ファインチューニングはモデルを追加学習で調整する手法、アノテーションは学習データにラベルを付ける作業、サンドボックスは隔離された実行環境を指し、いずれも安全対策の回避行為そのものではありません。
Q5第5章 テキスト生成AIのプロンプト制作と実例
生成AIの弱点の一つに、学習に使ったデータに含まれる偏りが、そのまま出力結果に反映されてしまう現象がある。特定の属性の人々に対して不公平な判断や偏った表現を生んでしまうこの現象を指す言葉はどれ?
- AIバイアス
- ハルシネーション
- オーバーフィッティング
- 知識カットオフ
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答え:1— AIバイアス
正解はAIバイアスです。AIは実データから規則性を学習するため、学習データに過去の社会的な偏りが含まれていると、それをそのまま学習し出力に反映してしまうことがあります。特定の性別・人種・年齢などの属性に対して不公平な判断や偏った表現を生む原因になるとされ、データの選び方や学習アルゴリズムによって偏りが強まる場合もあります。ハルシネーションは事実と異なる内容をもっともらしく出力する現象、オーバーフィッティングは学習データへの過剰適合で汎化性能が落ちる現象、知識カットオフは学習データ収集後の情報を知らない限界で、いずれもAIバイアスとは異なる弱点です。
Q6第2章 生成AI
生成AIの多くは、単語や文章・画像などのデータを、意味的な近さがベクトル空間上の距離として表現されるよう数値の列に変換してから処理する。このような数値表現への変換、またはその数値表現自体を指す言葉はどれ?
- トークナイゼーション
- ファインチューニング
- エンベディング(埋め込み)
- アラインメント
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答え:3— エンベディング(埋め込み)
正解はエンベディング(埋め込み)です。テキストや画像などの複雑なデータを、意味の近いもの同士がベクトル空間上で近くに配置されるよう連続的な数値ベクトルへ変換する技術、またはその数値表現自体を指します。Googleの機械学習解説では、この表現によって意味的な関係性を保ったまま計算やデータの検索ができるようになると説明されています。トークナイゼーションは文章を単語などの処理単位に分割する工程、ファインチューニングは学習済みモデルを追加学習で調整する手法、アラインメントはAIの出力を人間の意図や価値観に沿わせる取り組みで、いずれも数値ベクトルへの変換そのものを指す言葉ではありません。
Q7第1章 AI(人工知能)
哲学者のジョン・サールは1980年、機械が記号を規則どおりに操作できても、その意味を理解しているとは限らないと主張するための思考実験を発表した。中国語を解さない人が、マニュアルに従って中国語の質問に答える部屋にたとえたこの思考実験の名称はどれ?
- トロッコ問題
- シミュレーション仮説
- 水槽の脳
- 中国語の部屋
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答え:4— 中国語の部屋
正解は中国語の部屋です。哲学者ジョン・サールが1980年に発表した思考実験で、中国語を理解しない人が、規則の書かれたマニュアルだけを頼りに中国語の質問に正しく答えられたとしても、その人が中国語の意味を理解しているとは言えない、というたとえです。記号を規則どおりに操作すること(統語論)だけでは、意味の理解(意味論)は生まれないという立場を支えるために、チューリングテストへの反論として提起されました。トロッコ問題は倫理学の思考実験、シミュレーション仮説と水槽の脳は実在や知覚の確からしさを問う思考実験で、いずれもAIの意味理解を問うものではありません。
Q8第3章 現在の生成AIの動向
「ディープフェイク」という言葉は、2017年末にある海外の掲示板サイトに投稿された、著名人の顔を別人の動画に合成した投稿がきっかけで広まったとされる。この言葉の由来になったものはどれ?
- 投稿先サイトの運営会社名
- 投稿していたユーザーのアカウント名
- 使われた画像生成AIの製品名
- 開発した大学の研究室名
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答え:2— 投稿していたユーザーのアカウント名
正解は投稿していたユーザーのアカウント名です。2017年、海外掲示板Redditで著名人の顔を別人の動画に合成した投稿を繰り返していたユーザーのアカウント名が「deepfakes」で、これが言葉の由来とされています。同年12月、記者サマンサ・コール氏がVice Motherboardでこの動きを報じたことをきっかけに言葉が広まり、Redditは後に無断で人物の顔を合成したポルノ動画の投稿を禁止しました。投稿先サイトの運営会社名・画像生成AIの製品名・開発した大学の研究室名は、いずれもこの言葉の由来ではありません。
Q9第1章 AI(人工知能)
日本では1982年、国家プロジェクトとして、並列処理と論理プログラミングを基盤に、知識情報処理に優れた次世代のコンピュータの実現を目指す10年がかりの計画が始まった。当時の通商産業省(現・経済産業省)が主導したこの計画の名称はどれ?
- シグマプロジェクト
- リアルワールドコンピューティング計画
- 第五世代コンピュータプロジェクト
- TRONプロジェクト
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答え:3— 第五世代コンピュータプロジェクト
正解は第五世代コンピュータプロジェクトです。1982年、通商産業省(現・経済産業省)の主導で始まった10年がかりの国家プロジェクトで、並列処理と論理プログラミングを基盤に、知識情報処理に優れた次世代コンピュータの実現を目指しました。第2次AIブームを背景に、エキスパートシステムのような知識処理を高速に行う専用機の開発が狙いでしたが、最終評価報告書によれば商業的な実用化には至らず、並行論理プログラミングの理論研究の発展に貢献したと評価されています。シグマプロジェクト・リアルワールドコンピューティング計画・TRONプロジェクトは、いずれも時期や目的の異なる別の国産コンピュータ関連プロジェクトです。
Q10第4章 情報リテラシー・基本理念とAI社会原則
日本政府は2019年3月29日、統合イノベーション戦略推進会議において、AI-Readyな社会の実現に向けた基本理念と、人間中心・教育とリテラシー・プライバシー確保など7つの原則から成る方針を決定した。この方針の名称はどれ?
- AI戦略2019
- society5.0実現会議提言
- AI利活用ガイドライン
- 人間中心のAI社会原則
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答え:4— 人間中心のAI社会原則
正解は人間中心のAI社会原則です。内閣府の統合イノベーション戦略推進会議が2019年3月29日に決定した方針で、人間の尊厳・多様性と包摂・持続可能性を理念に、人間中心・教育とリテラシー・プライバシー確保・セキュリティ確保・公正競争確保・公平性と透明性・イノベーションという7つの社会原則を示しています。「AI戦略2019」はこの原則をもとに同年6月に策定された政府の実行計画、「AI利活用ガイドライン」は総務省が定めた別の指針で、いずれも7原則の方針そのものではありません。「society5.0実現会議提言」という名称の公式な政府方針は存在しません。